やはり、話題の人気講師がレクチャー、カンファレンス、対談をする場所、アカデミーヒルズというブランド力がある。そういう場で講演をしたい人はたくさんいるはずだ。それは、講演者としての確かな実績となるし、活動の信用力に結び付くし、ウェブやメルマガなどで、知的なアカデミーヒルズ会員に告知されるだけでもうれしい。
すでに執筆した書籍が売れている、よくマスコミに登場しているような方ならば、すぐ審査に通るのだろうけれど、私にとっては、それ簡単にはOKというわけにいかなかった。ほぼ1年越しのチャレンジだった。それで今後、ここで講義をしたいとお考えの方のために、このチャレンジ・プロセスをあらいざらい明らかにしてみたい。
昨年の夏前に、講演申込みをスクールサイトからしたときには、数日後に返信メールがとどいた。「当方のスクールの主旨に見合わない、講義内容がものたりない、会員の要望にあわない」といったものだった。メールの差出人は、事務局となっており、担当者氏名も書いてなかった。
まあ、はっきりいってケンモホロロという感じでした。一度、それでは企画を練り直します、と再度パワーポイントを作成しなおし提出するものの、あっさり却下。
とほほ。
ちょっと落ち込み、悲しくなり、怒りもこみあげ、なおかつ不安にもなった。自分のこれまでの活動を否定された気分にもなった。
- 何がいけないのか?
- どこから改善すればよいのか?
- いつか審査を通過することができるのだろうか?
すこし落ち着いてから、一度自分の非を完全&冷静に認めることにした。新たなコンセプトを世の中に表現しようというとき、時には無視され、ある時には否定されることは起業家のはしくれとしてこれまでも何度も経験してきた。なので、基本的には大丈夫めげない。これは成長の機会なのだ、と思えば。
こういうときは、まず足元を確かめることが大切。現況をよく見て、そこからどう、どちらへ、どのように動くべきかを見極める必要がある。何事も実績ベースをもとに前進すればこわいものはない。これまでの活動を実績や成果をふりかえりつつ、自分自身への問いかけをしてみた。
- テーマ性はどうか?
- キャッチーなタイトルか?
- コンテンツが新しく、知的か?
- エンターテイメント性があるか?
- 講演者自身が魅力的か?
- 講演実績はあるか?
- 後援者あるいは後援企業があるか?
まず、アーテリジェントスクールとは?
「アート」と「インテリジェンス」をテーマとし、学びのなかにエンターテイメント性、アミューズメント性が盛り込まれている六本木ヒルズの1dayスクールです。(ガイドラインより)
◆テーマ性はどうか?
長時間のパソコンワークで、女性の健康や美容によくない影響をおよぼしていることはわかっていたし、科学的調査を学会で発表し、みんなの体験談もよくきき、オールアバウトガイドとしての実績もあり、核心部分についてはゆらぎなき確信があった。そして、スクールターゲット層にふさわしいテーマであるという自信はあった。ただその表現、まとめ方、見せ方に工夫が必要だと認識した。
◆キャッチーなタイトルか?
<前回>
Healthy Computing講座(初回)
最先端!オフィスでできる疲れ目・ドライアイ対策(2回目)
<今回>
デジタルビューティ@Office
これについては、説明のしようがないほどの進歩だろう。去年には『デジタルビューティ』というコンセプトは思いついていなかった。オフィスの健康対策、というような地味なイメージが冴えなかったと思う。
◆コンテンツが新しく知的か?
テーマ自体は、2003年のオールアバウト目の健康ガイド開始時から続けているが、その対策は年々進歩しているべき。前回は「VDT」や「目の健康」にこだわりすぎて、小さく、ださかった。そこで、主眼点を「デジタルワークをする女性たちの新たなライフスタイル提案」と再定義してみた。
さらに後援企業である、花王、ナナオ、J&Jなどの調査研究データなどをいただきながら、説得力のあるコンテンツをつくることにした。
◆エンターテイメント性があるか?
参加者に、週末を楽しくすごせた!面白くすごせた!と思ってもらわなくては。
退屈な話を聴かせるような講義では、だめだ。都会的で知的なアカデミーヒルズ会員に対して、VDTだの、健康対策だの、はふさわしくない。参加者が精神的にはいりこめる何か、身体的な体験ができるなにか、どうしたらいいのだろう。このあたりのセミナースタイルは、ナナオ・銀座ショールームで実際に毎月試行錯誤しながら改善を重ねた。やはり、どんなことが、どんなふうにウケルのかは、やってみなければわからない。
◆講演者自身が魅力的か?
すでにある程度有名人ならともかく、見ず知らずの人の講演にお金を払っていくかどうか?あまり有名ではない場合は、その人の経歴、実績、活動内容で判断するしかない。私の場合は
<前回>無名の個人会社(デジタルヘルスセンター代表)の人。オールアバウトガイド。
<今回>オールアバウトガイド。外資系通信社のヘルスコミッティー・メンバーであり、起業家(デジタルヘルスセンター代表)でもある。さらにデジタルビューティ・プロジェクトを主宰し、大企業の後援企業群がついて健康情報活動をしている。このほうがよっぽど説得力がある。
◆講演実績はあるか?
前回の時点では、確かに定期的なセミナーなどは行っていなかった。そこで、アカデミーヒルズには断られたが、自分たちでまずやってみようということになり、2010年1月より、ナナオの後援により、銀座ショールームで月例セミナーをはじめた。デジタルビューティ講座
知名度がないので、初めたばかりは、若めのOLがイメージターゲットなはずなのに、なぜか参加者はおじさん数人、ということもあった。(ターゲットを中高年に変更すべきか一瞬悩んだ)なかには「本当に素晴らしいセミナーをありがとう」と感激してくれる人もいた。
こうして、いろいろめげずに月々のセミナーを継続しながら、参加者の反響や意見により、主宰者自身が成長することができた。またみんなに聴いてもらえる講演のコツやテクニックも実演学習することができた。もちろん人前で話すことの度胸&自信もついた。
こうした進歩の裏では、ナナオの関係諸氏がサポートしてくれていることが大きい。ショールームを提供してくれたり、電話受け付けをしてくれたり、スライドを改良&更新してくれたり、セミナー進行を手伝ってくれたり。実は、このセミナーに関してナナオから報酬をいただいているわけではない。無報酬でさせていただける分、私は自分のリクエストやわがままを自由に言えるし、新たな手法、展開もどんどん推し進められる。
◆後援者、後援企業があるか?
前回は、ナナオ&花王が後援してくれていたが、加えて、今年初頭のセミナーからJ&Jやアサヒフーズアンドヘルスケアのご担当者の協力により、データやサンプルを提供していただけるようになった。
こういうわけで、一度挫折を味わった後で、冷静に善処した経験が、新たなチャンスを生んだ、というわけです。
今年の4月に再チャレンジ申請をしたのちも、さらに週に1回ほど企画見直しメールがとどき、1か月後にやっと「審査の結果、是非アーテリジェントスクールで開催していただきたく、どうぞよろしくお願いします」という文章を読んだときには、文字通り涙がこみあげてきた。あきらめずにチャレンジし続けてよかったと思った。
さらに先日のアーテリジェントスクールのメルマガでは、この講座がNo.2押しのおススメになっているのを発見し、感動をおぼえた。
なので、みなさんも目標に向かって、放射状に前進しましょう!!
ひと方向に向かって進むんじゃなくて、ぜ~んぶの方向に押し広めるイメージで活動しましょう!!
そして私の次の目標としては、このスクールで継続的に講義ができるようになること、そこでの出会いをベースにデジタルビューティ賛同者、協力者、協力企業を増やしていくこと、テーマを発展させていくこと、活動を進化させていくこと、世界に通用する人材になること。まだまだ夢の実現ははじまったばかり。
あなたも参加してみませんか?私のアカデミーヒルズの講義、デジタルビューティに顔をだしてみてくださいね。
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